成年後見には、法定後見と任意後見があります。
今回は、それぞれの特徴について説明します。
<法定後見>
【対象】
判断能力がすでに低下していて、支援が必要な人
(例)認知症患者、知的障がい、精神障がいの方など
【利用できない人】
身体障がいの方(判断能力に問題がない)
【手続き】
家庭裁判所への申立て
後見人等となる人は家庭裁判所が決める
後見人等の報酬は家庭裁判所が決める
【国家資格や職業の制限】
あり
【後見人等ができないこと】
介護行為
医療行為への同意
保証人になることなど
<任意後見>
【対象】
判断能力があり、今は自分で何でも決められる人
(理由)子供がいない
万が一認知症になっても親戚に迷惑をかけたくない
老後、死後のことを自分で決めたいなど
【利用できない人】
すでに判断能力が相当低下している人
【手続き】
公証役場で公正証書を作る
後見人となる人は、自分で決める
後見人の報酬は契約で決める
判断能力が低下した時にあらかじめ自分で選んだ人が後見人に選ばれる
【その他】
法定後見との併用ができる
法定後見と違い、取消権がない
次回は、法定後見の概要について、お話します。